6,000万円の多額引出金問題を解決した相続税申告相談事例
相談者の状況
被相続人
父(2024年4月ご逝去)
相談者
50代男性・長男(千葉市在住)
相続人
3名(母、ご相談者、弟)
相続財産総額
7,800万円
相談に至ったきっかけと悩み
「父が亡くなった後、銀行で入出金を確認する資料を入手したところ、生前に6,000万円もの大金が何回にも分けて引き出されていることが分かりました。母に聞いたところ生活費や医療費として使ったと言うのですが、そんなに使うものでしょうか?この引出金は相続税の計算にどう影響するのか分からず困っています。」
このようにご相談いただいたのは、千葉市にお住まいの50代男性でした。被相続人の生前に発生した多額の引出金の取扱について、相続税への影響を心配されていました。
相続財産の内容
相続財産は総額7,800万円で、主な内訳は以下の通りでした
・自宅不動産:被相続人が居住していた土地・建物(母も同居)
・預貯金:各金融機関の預金
・現金:被相続人の手許現金
問題となったのは、相続開始前に段階的に引き出された6,000万円の多額の引出金の取扱でした。
いわみ会計事務所の提案
相続人の名義預金調査の実施
多額の引出金について、その使途と現在の所在を明確にするため、以下の調査を実施することをご提案いたしました。
調査内容
・相続人様(特に事情に詳しい同居の妻)に質問を実施し、当時の引出の状況を確認
・相続人様(特に同居の妻)名義の預金口座の残高・入出金取引の確認
・引出時期・金額の把握
・生活費・医療費等の実際の支出状況の確認
・現金として保管されている可能性の調査
・相続人様へのヒアリング・入出金記録の通査等を実施して生前贈与の可能性の検討
適切な相続財産への計上方針
調査の結果、引出金の大半が同居の妻の預貯金口座に移動されそのまま残っていることが判明。以下の方針で相続税申告を行うことを決定いたしました
・妻名義の預貯金口座で保管し現存する金員:相続財産に計上
・生活費等として費消済み:相続財産から除外扱い
解決結果
事前引出金として被相続人の手許現金として相続財産に計上
詳細な調査の結果、6,000万円の大部分が実際には消費されておらず、相続日時点で保管され存在していることが判明しました。これらを適切に相続財産に計上し、正確な相続税申告を行うことができました。
解決までの期間
7ヵ月で申告完了
相続人様への質問・関係資料の入手・通査・分析とその相談・報告等の調査という複雑かつ時間を要する作業が含まれたため通常の申告案件よりも調査期間を要しましたが、丁寧なご説明を重ねることで奥様を中心として相続人様の適切なご理解を頂き、ご依頼から7ヶ月で正確な申告を完了することができました。
追加依頼
不動産相続登記
相続税申告の完了後、引き続き不動産の相続登記手続もご依頼いただき、ワンストップでサポートいたします。
この事例のポイント
1. 名義預金問題の複雑さ
生前の多額引出金は、その理由、使途や行方、保管状況や使用状況によって、いわゆる名義預金などに該当する場合には相続財産に含まれ相続税の課税遺産となったり、生前贈与に該当する場合には贈与税の期限後申告や持ち戻し加算が必要になるなど様々な対応が必要となる可能性があります。適切な調査なしには正確な申告ができません。
2. 詳細な調査の重要性
多額にのぼる引出金についても「生活費に使い切った」という説明だけでは税務署は納得しないかもしれません。客観的な証拠を含め時期・内容・金額等に応じた整理が必要です。
3. 税務リスクの回避
申告漏れや無申告などの不適切な処理を行った場合、税務調査で加算税などの重いペナルティが課される可能性があります。
千葉で相続税申告・節税のご相談なら、いわみ会計事務所へ
このように、いわみ会計事務所では複雑な名義預金問題についても、詳細な調査を通じて適切な相続税申告をサポートいたします。
名義預金が問題となるケース
・被相続人の生前に多額の現金引出がある
・相続人名義の預金口座に説明のつかない多額の残高がある
・贈与の記録が不明確または存在しない
こんな方はお気軽にご相談ください
・被相続人の生前に多額の現金引出があった
・名義預金に該当するか判断に迷っている
・税務調査で指摘されるリスクを避けたい
・千葉市、船橋市、八千代市を中心に千葉県にお住まい
無料相談実施中
「千葉あんしん相続相談センター(運営:税理士法人いわみ会計事務所)」では、相続税申告に関するご相談は初回無料で承っております。土日の相談も可能(事前予約が必要)ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
この事例は実際の相談内容を基に、個人情報保護に配慮して作成しています。お客様の状況により適用できる制度や節税効果は異なります。詳細については、ぜひ一度ご相談ください。



