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多数の金融機関口座と生前贈与を適切に処理した相続税申告事例

相談者の状況

相談者

50代男性・二男(千葉市在住)

被相続人

父(2025年1月7日逝去

相続人

2名(長男、ご相談者

相続財産総額

約1億8,000万円

相談に至ったきっかけと悩み

「父が亡くなり、相続手続を進めようとしたところ、父が非常に多くの金融機関に口座を持っていることが分かりました。銀行だけで14行、証券会社も3社、合計で30以上の口座があるようです。さらに、生前に私たち兄弟に贈与をしてくれていたのですが、この贈与も相続税に関係すると聞きました。どの口座にどれだけの残高があるのか、どの贈与を申告に含めるべきなのか、全く把握できていません。漏れがあったら大変だと思い、専門家に相談することにしました。」

このようにご相談いただいたのは、千葉市にお住まいの50代男性でした。多数の金融機関口座の調査と、生前贈与の適切な処理という2つの複雑な課題を抱えておられました。

相続財産の内容

相続財産は総額約1億8,000万円で、主な内訳は以下の通りでした:

・自宅不動産被相続人が居住していた土地・建物

・貸家不動産賃貸用の収益物件

・預貯金多数の金融機関の預金

・株式複数の証券会社での上場株式

・投資信託各種投資信託

・保険金生命保険金

・生前贈与相続開始前7年以内の贈与

特に困難だったのは、銀行14行・口座数30、証券会社3社という膨大な数の口座調査と、生前贈与の正確な把握でした。

いわみ会計事務所の提案

全金融機関口座の網羅的調査

相続税申告において、財産の計上漏れは重大なリスクです。全ての口座を漏れなく調査することをご提案いたしました。

調査の実施内容

・銀行14行(口座数30)全ての支店・口座の残高証明書を取得

・証券会社3社全ての証券口座の残高・取引明細を取得

・取引内容の精査相続開始前の入出金履歴を詳細に確認

・名義預金の確認相続人名義の口座についても調査

生前贈与加算への適切な対応

相続開始前7年以内の贈与は、相続税の計算に加算する必要があります(令和6年1月1日以降の贈与については段階的に7年まで延長)。

生前贈与の調査と処理

・贈与時期の特定いつ、誰に、いくら贈与されたかの確認

・贈与税申告の確認過去の贈与税申告書の内容確認

・通帳履歴の照合銀行の入出金記録との照合

・加算対象額の計算相続開始前7年以内の贈与を漏れなく加算

膨大な資料の整理と管理

30以上の口座からの資料を整理し、相続税申告に必要な情報を正確に抽出いたしました。

資料整理の方法

・金融機関別の整理銀行・証券会社ごとに資料を分類

・残高一覧表の作成全口座の残高を一覧化

・取引履歴の分析不審な取引がないか確認

・相続人への報告分かりやすい形で財産状況を報告

解決結果

銀行数14(口座数30)・証券会社数3の全口座につき残高・取引内容調査を実施、生前贈与につき漏れなく加算対応

当事務所の徹底的な調査により、以下を実現いたしました:

・全口座の完全把握30以上の口座全てを漏れなく調査

・正確な財産評価各口座の残高を正確に集計

・生前贈与の完全把握相続開始前7年以内の贈与を全て特定

・適切な相続税申告漏れのない正確な申告を実現

お客様には「こんなに多くの口座があるとは思いませんでした。自分たちだけでは絶対に把握しきれなかったと思います。専門家に依頼して本当に良かったです」と大変お喜びいただけました。

解決までの期間

11ヶ月で申告完了

膨大な数の金融機関への照会、資料の収集・整理、生前贈与の調査等を含め、11ヶ月で申告を完了いたしました。

この事例のポイント

1. 多数の金融機関口座への対応

金融機関の口座数が多い場合、専門家による組織的な調査が不可欠です。個人では把握しきれません。

2. 生前贈与加算の重要性

相続開始前7年以内の贈与は相続税に加算されます。漏れがあると後で追徴課税されるリスクがあります。

3. 取引履歴の精査

単に残高を確認するだけでなく、取引内容を精査することで名義預金などの問題も発見できます。

4. 計上漏れのリスク回避

相続税申告において最も危険なのは財産の計上漏れです。税務調査で指摘されると重加算税のリスクがあります。

千葉で相続税申告・節税のご相談なら、いわみ会計事務所へ

このように、いわみ会計事務所では多数の金融機関口座や生前贈与など、複雑な財産状況についても徹底的に調査し、正確な相続税申告をサポートいたします。

 

このような場合は特に専門家への依頼をおすすめします

・金融機関の口座数が多い(10口座以上)

・生前贈与を受けていた

・相続人名義の預金がある

・財産の全体像が把握できていない

 

こんな方はお気軽にご相談ください

・被相続人の口座数が多く把握できていない

・生前贈与があり相続税への影響が心配

・財産の計上漏れがないか不安

・千葉市、船橋市、八千代市を中心に、千葉県にお住まい

 

無料相談実施中

「千葉あんしん相続相談センター(運営:税理士法人いわみ会計事務所)」では、相続税申告に関するご相談は初回無料で承っております。土日の相談も可能(事前予約が必要)ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

この事例は実際の相談内容を基に、個人情報保護に配慮して作成しています。お客様の状況により適用できる制度や節税効果は異なります。詳細については、ぜひ一度ご相談ください。

 

この記事を書いた人

いわみ会計事務所

代表

岩見 文吾

保有資格
税理士・公認会計士・行政書士・ファイナンシャルプランナー(CFP)
専門分野
相続・会計
経歴
いわみ会計事務所の代表を勤める。大手監査法人での勤務を経て、2013年にいわみ会計事務所を開業。会計監査業務のみならず、相続に関しても年間200件近くの相談に対応するベテラン。その他、相続に関する多数のセミナー講師も引き受けている。